おまとめローンには2種類あります。

≪≪ おまとめローン

いわゆる「おまとめローン」と呼ばれるものには、貸金業法上では下記の2種類があります。

①「顧客に一方的に有利となる借り換え」

(貸金業法施行規則第10条の23第1項第1号)

②「総量規制に抵触している者の借入残高を段階的に減らしていくための借換え」

(貸金業法施行規則第10条の23第1項第1号の2)

これらは貸金業法上では下記のような違いがあります。

①    「顧客に一方的に有利となる借り換え」に基づき借換えする場合の条件は、

(1)  借換えの対象となる債務は、貸金業者(みなし貸金業者含む)からの借入債務に限られません。(法律上、借換え対象の範囲は限定されていません。ですから、銀行やクレジットカードのショッピングも対象となります。また、個人からの借入を借換え対象にしても法令違反にはなりません。しかし現実的には個人からの借入を借換え対象とすることを認めている貸金業者は、ほとんどありません。)

(2)既存の借入からの月額返済金額および総返済額が軽減する。

②「総量規制に抵触している者の借入残高を段階的に減らしていくための借換え」に基づき借換えする場合の条件は、

(1)借換えの対象となる債務は、貸金業者(みなし貸金業者含む)からの借入債務に限ります。(銀行、クレジットカードのショッピングは対象外になります。)

(2)既存の借入からの月額返済金額および金利負担が軽減される。

(3)おまとめ契約の約定に基づく返済により、借入残高が段階的に減らされる。

その他、

・当該債務につき供されている物的担保以外の物的担保を供させないこと。

・当該貸付けに係る契約に基づく債権につき物的担保を供させるときは、当該物的担保の条件が当該債務につき供されていた物的担保の条件に比して物的担保を供する者に不利にならないこと。

・当該債務に係る保証契約の保証人以外の者を当該貸付けに係る契約の保証契約の保証人としないこと。

・当該貸付けに係る契約について保証契約を締結するときは、当該保証契約の条件が当該債務に係る保証契約の条件に比して保証人に不利にならないこと。

これらについては、共通事項になります。

貸金業法上の解釈では、一応このように分類されていますが、現実には、銀行やクレジットカードのショッピングを借換えするケースは少なく、借換えローンのほとんどは、「総量規制に抵触している者の借入残高を段階的に減らしていくための借換え」(貸金業法施行規則第10条の23第1項第1号の2)になっています。

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